SNS採用代行とは?サービスの特徴やメリット・デメリット、費用相場を解説

SNS採用代行とは?サービスの特徴やメリット・デメリット、費用相場を解説

SNS(ソーシャルメディア)は、いまや個人が楽しむためのものだけでなく、企業にとって重要なマーケティングツールにもなっています。

企業の採用活動においても、自社のブランディングや認知度アップ、求職者とのコミュニケーションなどのために、各種SNSが積極的に活用されるケースが増えてきました。

この記事では、SNSを使った採用活動で確かな効果を出すために、多様なサポートを受けられるサービス「SNS採用代行」の特徴やメリット・デメリット、費用相場について詳しく解説します。

「自社でもSNSを取り入れたいけれど運用が難しそう…」「SNS採用代行を選ぶポイントを知りたい」などと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

SNS採用代行とは

SNS採用のニーズの高まりとともに、クライアントのSNSを使った採用戦略の立案・運用面などを専門的にサポートする代行会社が増えています。

ここでは、「SNS採用代行」とはどのようなサービスか、どんなことを依頼できるのかを説明します。

SNSを使った企業の採用活動を支援するサービス

「SNS採用代行」とは、X(旧Twitter)・Instagram・YouTubeなどの各種SNSを活用した採用活動を、自社に代わって一部、あるいは総合的にサポートしてくれるサービスのことです。

「SNS運用代行」といわれることもあります。

SNSユーザーが増え続けるなか、採用活動にSNSを取り入れたいという企業のニーズは拡大しています。

こうした時代背景のもと、SNS採用および運用の高度な知識・ノウハウを生かした専門サービスを提供する代行会社が増えているのが現状です。

SNS採用の特徴やメリット・デメリットについては、以下の記事もあわせてご覧ください。

SNS採用代行のサービス内容・特徴

SNS採用代行会社では、クライアント企業の採用課題に寄り添い、プロの知見・ノウハウを生かしたSNS採用代行サービスを提供しています。

SNS採用代行の主なサービス内容としては、以下が挙げられます。

  • SNSアカウントの開設
  • コンテンツ企画
  • 原稿作成・投稿
  • ユーザー対応(コメント返信など)
  • 月次レポート作成
  • 分析・改善提案 など

SNSの運用を初めて行う場合には、自社のアカウント開設からプロフィール作成といった入口部分から、運用までトータルで依頼することが可能です。

また、SNS採用で最も手間がかかる「コンテンツ企画」や「投稿用の原稿作成」サービスについても、多くの採用会社が基本的なサービスプランに組み込んでいます。

加えて、ユーザーから届くコメントや「いいね」などのリアクション確認、また必要に応じてユーザーへの返信なども任せることができます。

その他、代行会社では運用するSNSの閲覧数やフォロワー数など各種データのレポーティングや、より効果を出すための分析・アドバイスなども行っています。

ただし、実際にはSNS採用代行会社が提供するプランによって、具体的なサービスの内容や範囲は異なるため、依頼先を決める際には各社の特徴をよく確認してください。

SNS採用代行サービスを利用するメリット

SNS採用代行サービスを利用すると、SNS運用のプロに戦略立案やコンテンツ企画を任せることができるなど、さまざまなメリットが得られます。

以下で紹介する具体的なメリットを把握し、依頼を検討する際に役立ててください。

SNS採用の知見・ノウハウにもとづくサポートが受けられる

SNS採用代行サービスを手がける会社は、SNS戦略に関する豊富な知見・ノウハウを持っています。

SNSのトレンドや、SNSを活用したさまざまな採用事例・パターンを知っているため、自社の採用課題に応じた効果的な戦略の立案や実行、改善提案などを任せることが可能です。

また、採用代行会社によっては、マーケティングやオウンドメディア制作など、SNS以外の採用活動支援サービスまで広く手掛けています。

そういった会社に相談すれば、より広範囲にわたって、自社の採用コンセプトにもとづく採用活動のサポートを任せることもできます。

社内工数を大きく削減できる

採用活動のためにSNS運用をする場合、コンテンツ企画や投稿、リアクション、コメント返信など、さまざまな付随業務が発生します。

これらは時間とリソースを必要とする作業であり、すべて自社で対応するとなると相当のリソースを用意しなくてはなりません。

負担のかかる運用面を外部の専門会社に委託することで、社内スタッフは他の業務に集中することができ、SNS採用にかかる工数の大幅な削減につながります。

また、SNS採用代行会社には、社内対応に苦労する企業が多い「炎上対策」まで任せることも可能なので、いざというときの安心感も得られます。

良質なコンテンツを制作できる

SNS採用で最も手間がかかるのが、自社の情報をどのように見せていくかを考えること、つまりコンテンツ企画です。

テキストや画像・動画などを用意し、わかりやすく、見栄えよく編集する作業も、担当者の負担が大きく膨らんでしまいがちです。

その点、SNS採用代行会社に依頼すれば、ターゲットや目的に沿う必要な素材集めや、ユーザーの目に留まりやすい良質なコンテンツづくりを丸ごと任せることができます。

よいコンテンツを発信することで自社のブランディングや認知度アップ、求職者とのつながりも強固になり、よい効果が得られると期待できます。

SNS採用代行を利用するデメリット

SNS採用代行の利用には、多くのメリットがある反面、ネガティブな要素もあります。

デメリットもあわせて把握することで、本当にSNS採用代行を利用すべきかどうかを判断してください。

コストがかかる

SNS採用代行サービスに依頼する場合、当然ながら費用がかかります。

SNS採用のゴールが明確になっていない状態で依頼すると、必要以上のサービスにお金をかけてしまうなど、余計なコストが膨れ上がってしまうことも考えられます。

事前に採用の目的や社内リソースなどを整理しておき、専門会社に外注すべきか、外注する場合はどこまで任せるのか、それとも自社対応するのが望ましいのかをよく検討することが重要です。

プライバシー管理やセキュリティ面のリスクの問題

外部の代行会社にSNS運用を任せる場合には、SNSアカウントをはじめ、社内のさまざまな重要情報を相手側に与える必要が出てきます。

そうしたやりとりの中で大事な情報が漏れたり、セキュリティの問題が起きたりするリスクがあるため、機密情報を正しく管理するよう最大限配慮する必要があります。

代行会社に依頼する際には、その会社が定めるプライバシー管理体制についても、きちんと確認しておきましょう。

ブランドイメージの一貫性を保つ難しさ

SNS採用代行会社にSNSを管理してもらう場合、すべて自社対応する場合と比較して、一貫したブランドイメージやコンテンツの維持・コントロールがやや難しくなります。

たとえば、代行会社に採用の目的やコンセプトを正しく伝えておかないと、自社の理想とは違う方向のメッセージが発信され続けてしまうかもしれません。

代行会社の担当者とはきちんとコミュニケーションをとり、場合によっては細かく軌道修正をする必要があります。

また、運用を外注する場合、社内で「こういう発信をしたい」を決めた際に、調整や対応が多少遅くなりやすい点もデメリットになるといえるでしょう。

SNS採用代行会社・サービスを選ぶポイント

SNS採用代行会社は数多くあり、各社の強みやサービス内容は異なります。

自社の採用目的・ニーズに合う代行会社に依頼することが、SNS採用を成功させるためのポイントです。

SNS採用代行会社・サービスを選ぶ際には、主に以下の点を意識してください。

専門性・実績

SNS代行会社に依頼する際には、その会社にSNS運用の知見・ノウハウがどの程度あるかをよく確認しましょう。

経験や実績を調べて信頼性が高いところを選ぶことで、期待通りの結果を得やすくなります。

費用

各社のサービス内容が、自社の予算と見合うかどうかもよく考える必要があります。

代行会社の料金体系はまちまちで、ニーズに応じて選べる複数プランを用意する代行会社もあります。

なお、料金を見る際には、基本料金に何が含まれているのかをよく確認しましょう。

たとえば、コンテンツ投稿については「月4回以上は1回〇〇円」といったように、オプションとして追加費用がかかることもあるため、注意が必要です。

サービス範囲

代行会社によって、取り扱っているSNSの種類は異なります。

特定のSNSに強みをもっている会社もあるため、自社の目標に合ったSNSプラットフォームとサービスを提供している代行会社を選びましょう。

自社の採用ターゲット層がどのSNSを利用しているかを把握したうえで検討していくと、よりニーズに合う代行会社を探しやすくなるでしょう。

なお、契約条件・期間も各社で異なります。自社の状況に合わせて柔軟に対応してもらえる会社に依頼すると、採用活動がスムーズに進みやすいです。

サポート体制

代行会社にSNS運用を依頼する場合には、自社の採用目的・ゴールの共有などで、担当者と綿密なコミュニケーションをとることが必要になってきます。

運用開始後、戦略の軌道修正をお願いしたい場面も出てくるでしょう。

そのため、普段から連絡をとりやすいかどうか、困ったときに迅速に対応してくれそうかの観点で、依頼先を探していくことも大事です。

また、SNSを使って高い採用効果を出していくためには、定期的なデータ分析や改善が不可欠です。

運用の振り返りなども自社内だけでの対応が難しい場合には、細かな効果測定やレポートを出し、改善のプロセスまで明らかにしてくれる代行会社を選ぶのがおすすめです。

セキュリティやプライバシーの管理体制

代行会社選びの際には、セキュリティ対策とプライバシー保護が十分に行われているかどうかをチェックしておくことも重要です。

万が一、自社の情報が漏れてしまうと、大きなトラブルや会社全体の社会的な信用失墜につながりかねません。

プライバシーポリシーが定められているかどうか、セキュリティ対策は具体的にどうなっているかを確認し、本当に安心・信用できる代行会社を選びましょう。

SNS採用代行の費用相場

SNS採用代行の費用は、一般的にはサービス内容や範囲に応じて異なります。

同じ会社でも複数のプランを用意していることもあるため、自社の目的・ニーズに合うサービスを選んでください。

初期費用

SNS採用代行を外部の会社に依頼する場合、基本的には月額運用費の支払いが必要です。

ただ、毎月の運用費とは別に、アカウント開設や設定、運用体制構築などの初期費用として、初回のみ5万円~10万円程度が別途かかることが多いです。

ただし、代行会社によっては初期費用は無料とする代わりに、月額プランが多少割高に設定されていたり、年間契約が前提となっていたりすることもあります。

基本的なプラン:月額数万円~10万円程度

各SNS採用代行会社が用意する最も基本的なプランでは、通常、主要なSNS(X・Facebook・Instagramなど)のコンテンツ制作や投稿、投稿スケジュールの作成などが含まれます。

投稿回数は月に数回程度となることが一般的で、もし投稿数を増やしたい場合には、別途オプションを付けられることもあります。

基本的にコメント対応は自社で行う必要がありますが、できるだけコストをかけずに最低限のコンテンツ制作や投稿のみ外注したい場合は、このプランがおすすめです。

なお、簡単な運用代行であれば、関連サービスを手掛けているフリーランスに依頼することも可能です。

フリーランスへの依頼は、専門の代行会社よりも費用を押さえやすいのがメリットです。

ただし、セキュリティやプライバシー管理、炎上リスクなどを考慮し、十分に信頼できる先かどうか検討してください。

中規模プラン:月額10万円~30万円程度

月額10万円~30万円程度の中規模なプランには、一般的に複数のSNSプラットフォームの運用、基本プランよりも少し凝ったコンテンツの企画・制作、データ分析などのサービスが含まれます。

加えて、毎月の運用結果について簡易的な分析やレポートを出し、改善点などの提案・相談にのってくれるサービスもあります。

大規模プラン:月額30万円程度~

月額30万円を超える大規模プランになると、多くのSNSプラットフォームでの運用やコンテンツ制作に加え、詳細なデータ分析・レポート作成、広告キャンペーンの設計および最適化などのサービスが含まれてきます。

月額費用が50万円以上のサービスでは、加えてコンサルティングや分析、運用改善、毎月の定期ミーティングが含まれるケースが多いです。

自社の採用方針や戦略について深く共有し、トータル的にしっかりとサポートを任せたい場合には、大規模なプランがおすすめです。

SNS採用代行の利用が向いている企業とは

SNS採用代行会社の種類・内容は多様化しているため、さまざまな業界・特徴をもつ企業が、自社の目的やニーズに合わせたサービスを選びやすくなっています。

ここでは、SNS採用代行の利用がとくに向いている企業の特徴について紹介します。

SNS運用の専門知識・ノウハウがない企業

SNSを使った採用活動が初めての企業や、SNS関連の知識・ノウハウに自信がない企業は、SNS採用代行会社の利用がおすすめです。

SNSは、ビジネスにとって強力なツールですが、その効果的な運用には専門的な知識とノウハウが必要です。

しかし、SNSのルールやアルゴリズム、トレンドは日々変化しており、それに追いつくのは容易ではありません。

そこでSNS運用代行を活用すれば、プロの手によって最新のトレンドに合ったコンテンツをつくり、効果的な戦略を立てて運用してもらうことが可能です。

最近はSNS採用に乗り出す企業が増えていることもあり、ただ情報を発信するだけでは多くのユーザーを惹きつけることは難しくなっています。

競合他社との差別化を図りたい企業と考えている企業も、SNS運用の豊富な知見・スキルを持つプロに任せることで、自社の存在感を示すことができるでしょう。

社内リソースの割り当てが難しい企業

SNS採用を実施したい場合、社内のリソース(時間・人員・予算)を効果的に割り当てる必要があります。

しかし、SNSの運用には時間と労力がかかるため、無理にリソースを割り当てると、他の業務への影響が出てしまうおそれもあります。

また、あまりSNS採用に慣れていないスタッフが担当する場合、必要以上に運用面に時間をかけてしまうことも考えられます。

そうしたケースでSNS運用代行を利用すれば、社内リソースの節約と、社員が日常業務に集中しやすくなるメリットが得られます。

スタートアップ・中小企業

限られた予算や人員で事業を回す必要があるスタートアップや中小企業も、SNS採用代行会社の利用がおすすめです。

SNSを使った採用活動では、従来型の広告のように大きな費用をかけなくても、自社のブランディングや認知度アップができるなどの魅力があります。

しかしながら、運用によって確かな効果を出すには、中長期的に投稿を続けてアカウントを育てるなど一定の手間をかけなくてはなりません。

外部に依頼する場合はコストがかかりますが、専門家に任せることで結果的には無駄を防ぎ、高い効果が速く得られるケースも多いです。

まとめ

SNS採用代行は、企業に代わって、SNS採用の戦略立案や運用、コンテンツづくりなどを担ってくれるサービスです。

自社でSNS運用に関するノウハウがない企業や、SNS採用にかけるリソースが足りない企業には、とくにおすすめできます。

ニーズの高まりとともに代行会社の数は増えていますが、各社が提供するサービス内容には違いがあるため、各社の特徴や強み・弱みをよく比較して、自社の目的に合う依頼先を選びましょう。

予算に応じて依頼できる範囲も変わってくるため、まずは社内で何ができるか、どんなことを外部に頼みたいのかを明確にしておくことが重要です。

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