採用サイトの効果を左右する最も重要な要素は「コンテンツ」といっても過言ではありません。
採用サイトにどんな情報を掲載するのか、そして情報をどのように見せていくのかによって、求職者に与える印象や、求職者の満足度・意欲は変わってきます。
そのため、コンテンツ作成には、とくに力を入れて取り組むことが望ましいです。
本記事では、採用サイトでコンテンツが重要視されている理由と、効果の出やすいコンテンツの種類や内容、作成時のポイント・注意点などを詳しく解説します。
採用サイト制作を検討している方は、ぜひお役立てください。
採用サイトはコンテンツが重要
採用サイトを制作するにあたり、とくに力を入れたい工程が「コンテンツ作成」です。
どれだけ見栄えのよいサイトを作っても、肝心のコンテンツが充実していなければ、自社が求める求職者をうまく惹きつけられず、高い効果を出すのが難しい場合があるためです。
このセクションでは、採用サイトのコンテンツが重要な理由について解説します。
採用サイトの「コンテンツ」とは?
採用サイトなどのWebサイトで使われる「コンテンツ」という言葉は、「情報の中身(内容)」を意味しています。
テキスト(文章)のほか、画像や動画・図・デザインなど、サイト上に掲載されるあらゆる情報はコンテンツに含まれます。
採用サイトのコンテンツは、求職者が、企業や仕事内容について理解を深めるための重要な要素となります。
とはいえ、むやみやたらにサイト上に膨大な情報を入れ込もうとするだけでは、期待する効果を出すのは難しい場合が多いです。
採用サイトのコンテンツを準備する際には、まず本当に必要な情報を洗い出し、整理することが欠かせません。
そのうえで、情報をどのような表現で伝えれば求職者の志望度・満足度が高まるかを十分に検討することが重要です。
採用サイトでコンテンツが重要な理由
採用サイトのコンテンツは、企業の採用に関連するあらゆる情報を求職者に伝え、関心を引くための大事な要素です。
コンテンツがとくに重要とされる理由として、以下のポイントが挙げられます。
- 企業の特徴と魅力を伝えるため
- 求職者の信頼を築くため
- 自社にマッチした人材を引き寄せるため
- ブランド強化、競争力を高めるため
- 採用プロセス効率化のため
以下で、各ポイントについて詳しく紹介します。
企業の特徴と魅力を伝えるため
採用サイトのコンテンツは、企業の特徴や魅力を効果的に伝える役割を果たします。
求職者は、応募する企業を探すにあたり、企業がどのような事業を営んでおり、どんな価値観を持っているのかを詳しく知りたいと考えます。
そのニーズに応えるために、採用サイトに自社の事業内容や仕事内容・業務内容などの特徴をわかりやすくまとめたコンテンツを掲載すれば、求職者の企業理解は進みます。
あわせて、社員が活躍する様子や社風、働く環境などの情報を積極的に発信することによって、求職者はその企業に対してもっと強く関心を持てるようになります。
求職者の信頼を築くため
採用サイトのコンテンツは、企業に対する求職者の信頼を得るうえでも役立ちます。
採用サイトは企業が自社で運営するメディアであり、企業自らが発信した情報が掲載されます。
求職者は、採用サイトをチェックすれば採用に関する正しい情報を効率よく集められますし、企業にとっては、公式な情報を積極的な提供を通じて、自社の信頼性・透明性を高めることが可能です。
自社にマッチした人材を引き寄せるため
企業が自社に合う優秀な人材を採用するためには、自社の文化・価値観に共感する求職者を集める必要があります。
採用サイトのコンテンツを充実させ、さまざまな角度から自社の魅力や考え方を適切に伝えていくことで、志向の合った求職者を集めやすくなる効果が期待できます。
ブランド強化、競争力を高めるため
採用サイトのコンテンツは、企業ブランドを強化するための貴重な要素でもあります。
サイトを通じて一貫性のある明確なメッセージを伝えることは、企業のブランドイメージ構築に欠かせません。
さらに、優れた採用サイトのコンテンツは、厳しい採用市場の中で、ライバル企業と競争するにあたっても重要な要素です。
求職者にとって魅力的かつ充実したコンテンツを提供することで、質の高い人材をより多く集めやすくなります。
採用プロセス効率化のため
採用サイトのコンテンツは、採用プロセスの効率化にも役立ちます。
たとえば、サイト上に募集職種・仕事内容の詳しい説明や、キャリアパスに関する情報を提供することで、求職者は自分に適したポジションを見つけやすくなります。
求職者の働くイメージが高まれば、採用サイト経由での応募を増やすことも可能です。
また、十分に企業理解ができている求職者の応募が増えればマッチング率の向上が見込め、面接などの採用選考にかけるリソースも減らすことができるでしょう。
採用サイトで効果のあるコンテンツとは
採用サイトにおける効果的なコンテンツとは、以下の2つのポイントを満たすものです。
- 求職者のニーズに応えているもの
- 自社の特徴を魅力的に伝えているもの
以下では、採用サイトで効果のあるコンテンツについて詳しく解説します。
求職者のニーズに応えているもの
採用サイトのコンテンツは、求職者のニーズに適切に応えることが非常に重要です。
求職者が採用サイトを通じて最も知りたいと考えるのは、募集職種や仕事内容のほか、働く環境、そして給与や福利厚生に関する詳しい情報です。
採用プロセスをわかりやすく説明し、求職者の応募や選考に関する不安をしっかりと解消することも大事です。
そのため、コンテンツ作成にあたっては、これらのニーズを強く意識して計画を立てていくことが欠かせません。
企業の側からすると、自社を印象よく見せるために、華美なデザインや派手なアニメーションに力を入れたり、抽象的なキャッチコピーを盛り込んだりしてしまいがちです。
しかし、どれだけ見栄えがよくても、求職者にとって「働く具体的なイメージ」がわくコンテンツが用意されていないと、求職者の意欲・志望度は高まりません。
情報が正しく伝わらないと、そのまま自社への興味を失ってしまうおそれもあるため、十分に注意しましょう。
求職者視点でのコンテンツ作成は、採用サイトで効果を出すための重要なポイントです。
自社の特徴を魅力的に伝えているもの
採用サイトのコンテンツ作成では、求職者のニーズに確実に応えることが大前提ですが、そのうえで自社の特徴を魅力的に伝え、求職者に強い印象を残すコンテンツをつくることも大事です。
たとえば、求職者に自社の魅力を伝えやすいコンテンツの一例に「社員インタビュー」があります。
現場で働く社員のリアルな声を載せることで、募集要項などでは伝わりづらい、職場環境や仕事の内容、やりがいなどを、もっと鮮明に伝えることができます。
求職者自身がその職場で活躍し、キャリアアップしていくイメージもわきやすくなるでしょう。
また、写真や動画、イラストなどを入れ込んで、会社の雰囲気や日常の様子を親しみやすく伝えるのも効果的です。
自社のブランディングや競合他社との差別化も意識し、独自の強みやこだわり、オフィス環境、社会貢献活動や多様性(ダイバーシティ)などのコンテンツ掲載するのもよいでしょう。
採用サイトに掲載するコンテンツ例
このセクションでは、採用サイトに掲載したい主要なコンテンツをご紹介します。
必ずしも以下で取り上げてた全コンテンツを掲載しなくてはならないわけではありません。
ただし、業務内容や給与・昇給、福利厚生・待遇に関する情報は、求職者が最も重要視する要素であるため、できる限り内容を充実させることをおすすめします。
そのほかは、自社の特徴や社風、魅力が伝わりやすいコンテンツを検討してください。
募集要項・募集職種
内容
現在募集中の職種・ポジションに関する情報は、求職者が採用サイトで最もよく見るコンテンツのひとつです。
仕事内容・応募資格・勤務地・雇用形態・給与水準など、入社後にどのような仕事をするのか、どんな条件で働くのかに関連する情報をまとめて掲載します。
目的
募集中の職種や雇用条件についての詳細な情報を提供し、求職者に興味を持たせます。
また、仕事内容の理解が深まることで自分に適した職種を見つけ、応募の一歩を踏み出す手助けをします。
作成のポイント
職種名を挙げただけでは何をするのか伝わりづらいことがあるため、仕事内容の説明は具体的に、わかりやすく記述することが重要です。
他のメディア(求人広告など)に掲載した情報と食い違いがないように十分に気をつけましょう。
応募資格やスキル要件をできるだけ明確に示すと、マッチング精度の向上にもつながります。
仕事内容・業務内容
内容
各職種の詳細な仕事内容や日常の業務内容を説明するコンテンツも重要です。
その会社に入社したらどのような役割を担い、どんなプロジェクトに参画するのかなどについて、求職者が具体的にイメージできるように伝えます。
目的
実際の業務内容や仕事の魅力を詳しく伝え、求職者の仕事に対する理解を深めます。
また、求職者自身のやりたいこと・キャリア目標に合致するかどうかを判断しやすくなります。
作成のポイント
具体的な業務内容やプロジェクトに焦点を当てて説明すると、「そこで働くイメージ」がわきやすいコンテンツになります。
仕事の裏側やチームでの協力体制、具体的な成果について紹介するのもよいでしょう。
文章での説明のほか、適宜イラストや写真を活用してわかりやすく伝えるのも効果的です。
ビジョン・ミッション・バリュー
内容
自社の「ビジョン(将来実現したいこと)」「ミッション(存在理由・使命)」「バリュー(価値観・行動指針)」をわかりやすく説明するコンテンツも、積極的に公開したいです。
会社の将来像を示すビジョンは、一般的に「経営理念」にもとづいて設定され、全社員が同じ方向を目指して進むために欠かせないメッセージとなります。
ミッションは社会における会社の存在理由や目的を明文化したもので、バリューは企業が大切にする価値観や行動原則を示します。
目的
自社がどのような方向へ進もうと考えているか、企業活動をするうえで何を重要視しているかを示すことで、自社の考え方に共感する人材からの応募を増やします。
会社の明確なメッセージを発信することにより、「この会社・職場で貢献したい」といった熱意のある求職者を集めやすくなります。
作成のポイント
ビジョン・ミッション・バリューは、できるだけ簡潔に、わかりやすく表現することがポイントです。求職者に強い印象を残しやすくなります。
抽象的なメッセージでは理解が難しい場合があるため、具体例や実際の事例を交えるとよいでしょう。
ビジョン・ミッション・バリューが、実際の業務や文化にどのように影響を与えているかを説明すると効果的です。
社員インタビュー
内容
自社で働いている社員へのインタビューを通じて、彼らの職務や経験について詳しく紹介します。
社員の声を求職者に共有し、企業文化や職場環境をリアルな視点から伝えるコンテンツです。
目的
社員インタビューは企業の魅力を発信し、求職者に対して実際の社内環境や仕事内容、チームの雰囲気を伝えるのに役立ちます。
活躍する社員の姿を見せることによって、求職者がその会社で働くイメージを強くし、志望意欲を高めることも目指します。
作成のポイント
役職・入社年次・所属部署・職種などが異なる複数の社員を取り上げると、多方面から自社の魅力・仕事のやりがいを伝えやすく、多様性をアピールすることができます。
日常業務の具体的なエピソードや成功体験を語ってもらうことで、より求職者の興味を引く臨場感のあるコンテンツになります。
インタビュー内には積極的に写真を取り入れましょう。読みやすさや説得力が高まります。
1日のスケジュール
内容
1日のスケジュールは、社員の一般的な業務日の流れを紹介するコンテンツです。
出社から退社までを中心に、通常どのような活動を行い、1日の中でどのようなイベントやタスクがあるかを表します。
目的
職場の雰囲気や日常の業務フローを伝え、求職者が入社後にどんな働き方をするかを想像しやすくします。
他の社員との関わり・コミュニケーションが活発であることや、社内の雰囲気が良好であることを伝えるのにも役立ちます。
作成のポイント
1日の流れは、イラストや写真も含めながらタイムスケジュールのような形で可視化し、見やすくまとめるとよいでしょう。
日常業務の説明に加えて、会議のスケジュールや、ランチタイムなど他の社員とのコミュニケーションに関する話題も含めます。
さまざまな部署・職種・役職の社員の1日を紹介することで、より多くの求職者に響くコンテンツとなります。
給与体系や昇給プラン
内容
給与体系や昇給プランについての詳細な説明も、求職者が強く関心を持つコンテンツです。
このコンテンツには、給与の構成要素(基本給・一部手当など)、昇給のペースや条件、諸手当、ボーナス制度などの要素を含みます。
目的
給与や昇給プランを詳しく紹介することで、求職者は満足のいく給与が得られるかどうか、安心して働き続けることが可能かどうかを判断しやすくなります。
また、評価基準や昇給の条件を明確にすると、企業としての透明性をアピールすることにもつながります。
作成のポイント
昇給プランやボーナス制度がある場合、評価プロセスや支給の基準を具体的に説明することがポイントです。
年齢ごとの平均給与、具体的な昇給実績もあわせて紹介すると、求職者の不安解消につながり、信頼が高まります。
福利厚生・待遇・社内制度
内容
福利厚生・待遇・社内制度に関するコンテンツも、多くの求職者が気にかけるポイントです。
これらに含まれる内容としては、健康保険・年次有給休暇・教育支援プログラム・キャリア開発の機会などが挙げられます。
自社ならではの社内制度や、社員の働きやすさを向上させるための取り組みも紹介します。
目的
福利厚生・待遇を詳しく紹介するコンテンツは、求職者がその会社で安心して働けるかどうかを判断するのに役立ちます。
また、独自の社内制度や、働きやすさに関する取り組みについて発信すると、スキルアップや成長の機会が豊富であること、社員を大切にする会社であることを示せます。
作成のポイント
福利厚生や待遇に関しては、情報を整理して見やすく掲載します。
最近は、仕事とプライベートを両立しやすいかどうかを重視する求職者が増えているため、休暇や関連する制度については、実際の社員の活用例を具体的に示すのも効果的です。
キャリア開発や教育支援についてのプログラムも詳しく伝え、成長のチャンスが豊富であることをアピールするとよいでしょう。
オフィス紹介
内容
自社のオフィス環境や働く環境を紹介するコンテンツです。
オフィスの雰囲気や社員の日常の様子は、求職者が強く気にかける要素のひとつです。
一般的には、オフィスの内部や外観、設備、共同作業スペースなどについて、テキストや写真を取り入れて紹介します。
目的
オフィス紹介・労働環境コンテンツは、社員がどのような環境で働くのかを視覚的に示し、求職者自身が将来その場所で働くイメージを高めるのに役立ちます。
快適で魅力的な職場環境を整えていることを表せば、社員を大切にする会社であることも伝わります。
作成のポイント
写真や動画の撮影は、できるだけ明るく、整理整頓された場所で実施することがポイントです。
暗くて雑然としたオフィスの様子を公開すると、ネガティブな印象を与えてしまうことがあるため注意しましょう。
リモートワークなどフレキシブルワークを導入している場合、ホームオフィス環境やテクノロジー支援に関して、会社が関与する点を紹介するとよいでしょう。
社風紹介
内容
企業の社風や文化について具体的に説明するコンテンツです。
社員たちがどのような価値観を大事にして働いているのかを、テキストや写真などを使って詳しく紹介します。
一般的には、風通しの良さやチームワーク、イノベーション、社内イベント、多様性(ダイバーシティ)といったキーワードを意識した内容で作成します。
目的
社風紹介コンテンツでは、求職者に対して、自社の価値観や雰囲気を具体的に伝えることを目指します。
求職者は、どんな社員が働いているのかを知り、自らがその会社の文化に適合するかどうかを判断することができます。
作成のポイント
社風をきちんと伝えるためには、自社の強みや、価値観・文化として強調したいポイントに焦点を当てて、できるだけ具体的に示すことが重要です。
ビジョン・ミッション・バリューとのつながりも意識するとよいでしょう。
社員の声や実例を取り入れると、よりわかりやすく説得力のある内容になります。
よくある質問・FAQ
内容
「よくある質問・FAQ」コンテンツでは、求職者から寄せられる一般的な質問に対する回答をまとめて掲載します。
掲載する質問内容としては、応募プロセス・給与・福利厚生・休日休暇・キャリアパスに関するものが挙げられます。
一般的には、求職者が最も知りたいと考える「仕事内容」「働く環境」「勤務条件」に関連する質問を中心に構成します。
目的
よくある質問セクションは、求職者の疑問や不安を解消し、応募プロセスをスムーズに進めるために役立ちます。
また、さまざまな質問に対して明確に回答することで、企業の信頼感を高めることができます。
作成のポイント
質問項目はトピックに応じて分類し、回答はできるだけ簡潔にまとめましょう。
質問ごとに適切なリンクや連絡先を提供し、詳細情報へ簡単にアクセスできるようにしておくと効果的です。
掲載項目を考える際には、若手社員や内定者にヒアリングをし、実際にどのような疑問・不安を抱いていたかを確認するのもおすすめです。
また、質問内容は求職者のニーズや社内の変化によって継続的にアップデートすることが大事です。
数字で見る(データで見る)◯◯
内容
「数字で見る(データで見る)〇〇」とは、企業の成果や実績に関する、さまざまな数値データを見やすく紹介するコンテンツです。
一般的に、データや数値などの情報を可視化した「インフォグラフィックス」を取り入れて作ります。
このコンテンツによく入れ込む項目の一部として、以下のものがあります。
- 会社の情報:売上推移・取引件数・従業員数・拠点数など
- 社員の情報:男女比・平均年齢・出身地・新卒/中途社員の割合、女性管理職の割合など
- 働きやすさ:残業時間・過去3年の離職率・有給消化率・育休取得率・テレワーク実施率など
目的
複雑な情報・データをわかりやすくシンプルに伝えることで、自社の特徴を求職者の印象に残し、魅力づけすることを目指します。
また、デザイン要素を大きく含めることで、オリジナリティや親しみやすさを演出することもできます。
作成のポイント
データを視覚的にわかりやすく示すために、グラフやチャートを活用しましょう。
デザインは極力シンプルを心がけることがポイントです。
採用するデータが古すぎると誠実な印象を与えないため、定期的に更新し、できる限り新しいコンテンツを紹介し続けるのが望ましいです。
代表メッセージ・トップメッセージ
内容
企業の代表メッセージやインタビューを掲載するコンテンツが、「代表メッセージ・トップメッセージ」です。
目的
自社の理念やビジョン・ミッション・価値観についてトップ自らが語ることで、求職者に対して、より説得力のあるメッセージを伝えることを目指します。
人材に対する思いや期待感を込めた言葉を発信すれば、「働く人」を大事にする企業であることも伝わりやすくなります。
作成のポイント
インタビューを実施して、社長の人間性や価値観、リーダーシップを魅力的に伝えるとよいでしょう。
文章に加えて社長の写真と署名を含めることで、メッセージの信頼性がより高まります。
座談会・クロストーク
内容
「座談会・クロストーク」は、複数の社員や経営陣と社員で実施する対話の様子をまとめたコンテンツです。
参加するメンバーは、自身の仕事内容や経験、入社後のキャリアパス、働く環境や社風などについて語り合い、そのメッセージを記事としてまとめます。
目的
座談会・クロストークコンテンツでは、現場の声を反映し、職場の雰囲気や状況をリアルに伝えることを目指します。
求職者に近い立場の社員が語り合う様子を提供することで、求職者はその会社で働くイメージを高めやすくなります。
作成のポイント
多様な視点・声を集めるために、異なるポジションや部署の社員に参加してもらうのがおすすめです。
個々の社員の経験談やエピソードを具体的に紹介し、企業文化をイキイキと描写しましょう。
CSR・SDGs
内容
自社のCSR(企業の社会的責任)に対する価値観や、持続可能な発展目標(SDGs)への取り組みを紹介するコンテンツです。
目的
CSRとSDGsに対する考え方・取り組みを示すことで、企業が社会の一員としてどんな価値を提供しているのかを、求職者が感じ取りやすくなります。
また、社会貢献に共感する志望者を引き寄せ、将来的に自社で働く誇りを感じてもらうことも目指します。
作成のポイント
社会貢献に関連するプロジェクトや活動の詳細は、社内の人間以外が見てもわかりやすいように具体的に説明しましょう。
活動に参加する社員の声や体験談を入れ込むのも効果的です。
SDGsについては、該当内容をイラストなどを用いて明確に示したうえで、実際の活動実績や成果などをあわせて伝えると信頼感が増します。
採用動画
内容
採用動画は、求職者に自社の魅力・文化を伝えるための動画コンテンツです。
職場環境(オフィス)紹介、社員インタビュー、社長メッセージなど、さまざまな要素を動画で紹介したものを、採用サイトに掲載することができます。
目的
採用動画コンテンツでは、視覚的な手段で企業の文化と魅力を伝え、求職者の興味を引きます。
文章や平面的なデザインでは伝えきれない会社のリアルな雰囲気を発信し、求職者にワクワク感を与えます。
作成のポイント
あまりに長尺の動画は求職者が飽きてしまうため、短めの動画(5分以内)を複数用意することで、異なる側面から自社の特徴・魅力を伝えやすくなります。
オフィスで働く社員の様子や声を含めると、さらにリアルな雰囲気を伝えやすくなります。
撮影・編集は丁寧に行い、見やすくわかりやすい、質の高い動画コンテンツを用意するように心がけましょう。
採用サイトのコンテンツを作成するときのポイント・注意点
効果的な採用サイトのコンテンツを作成するためには、いくつかの重要なポイントと注意点があります。
以下では、コンテンツ作成時に考慮すべきポイントについて詳しく説明します。
ターゲット・ペルソナを明確にする
採用サイトのコンテンツをつくるにあたり、まず十分に考えたいのが「ターゲットの明確化」です。
採用サイトにおけるターゲットとは、つまり「自社がどのような人材を求めているのか?」「どんな人に応募してもらいたいのか?」ということです。
求める人物像を「ペルソナ」として設計しておけば、そのペルソナを惹きつけるコンテンツをイメージしやすくなります。
求職者のニーズに合う情報を掲載する
採用サイトに掲載する情報は、求職者のニーズに合うかどうかが非常に重要です。
どれだけ豊富なページやコンテンツを公開しても、それが求職者が求めているものとズレていれば求職者の志望意欲はなかなか高まらず、期待する効果を出すことは難しいためです。
求職者が求める情報を漏れなく、わかりやすく掲載するように心がけてください。
「わかりやすさ」と「情報の集めやすさ」を重視する
採用サイトのコンテンツは、求職者にとってわかりやすく、アクセスしやすいことが重要です。
シンプルなデザイン、伝わりやすい文言、効果的なナビゲーションを配置して、求職者が情報をスムーズに集められるようにしましょう。
デザインに関しては直感的でシンプルなものを採用し、見た目の派手さよりも使いやすさを重視するのが望ましいです。
難しい業界用語や専門用語は避け、誰にとってもわかりやすい言葉で情報を伝えることも大事です。
採用サイトで効果を出すためにはPDCAが重要
採用サイトのコンテンツは、ひとたび作成したらそれで終わりではありません。
持続的にサイトの効果を最大化させるためには、「PDCAサイクル(Plan・Do・ Check・ Act)」の考え方が大きく役立ちます。
PDCAサイクルをどのようにして採用サイトに適用するか、流れを簡単に説明します。
1.Plan:計画
「Plan:計画」のステップでは、まずは採用サイトの目標・ゴールを設定しましょう。
採用サイトを活用して何を達成したいかをできるだけ具体的に考えます。
たとえば、特定の職種への応募者数を増やすことや、特定ページのアクセス数を上げることなどが考えられます。
また、ターゲット・ペルソナを定期的に見直し、求職者の市場や業界変化に適応できるようにしましょう。
2.Do:実施
計画ができたら、次は「Do:実施」です。
前のステップで考えた計画にもとづいて新しいコンテンツを作成し、既存のものをアップデートしましょう。
求職者のニーズに合わせた情報を整理し、テキストやビジュアルを組み合わせて魅力的なコンテンツを作ります。
3.Check:評価
実施後は「Check:評価」のステップに移ります。
サイトのアクセス解析を行うなどして、求職者からのフィードバックや各種データを集めます。
社員や内定者を対象に、採用サイトに関するアンケートをとって、率直な意見やアイデアを出してもらうのも効果的です。
こうした取り組みによって、どのコンテンツが効果的にはたらいているかや、どこに改善の余地があるかを確認します。
4.Act:改善
最後に、評価の結果をもとに行うのが「Act:改善」です。
コンテンツの最適化や修正を行うほか、場合によっては採用戦略やマーケティング戦略の再検討・調整も行います。
求職者の変化やニーズに合わせて、常に最良の状態を保つことが大事です。
改善点が見つかったら、また具体的な計画を立てて実行し、評価、改善する流れを繰り返すことで、採用サイトを十二分に活用し、継続して高い効果を出しやすくなります。
採用サイトのコンテンツづくりには制作体制が必要
採用サイトでは、多くの異なるコンテンツが必要です。
サイトを活用して高い効果を出すためには、サイトのコンセプト・テーマにもとづいたコンテンツを計画し、質の高いコンテンツが制作できる体制を整えておくことが重要です。
コンテンツの作成は時間と手間がかかる
通常、採用サイトプロジェクトのコンテンツ作成には、以下のような役割を持つ複数の専門スタッフが関わり、分業で魅力的なサイトをつくりあげていきます。
ディレクター
サイトの企画立案・戦略を策定し、どのようなコンテンツを作成するか決定します。プロジェクト全体の調整・管理などにも携わります。
コピーライター
採用サイトの文言(コピー)作成を担当。ヒアリングを行い、募集要項や企業情報、社員紹介などの各コンテンツを執筆し、魅力的で伝わりやすい文章にまとめます。
カメラマン
会社の雰囲気・社風がよく伝わる写真や動画撮影を担当します。
デザイナー
ビジュアルデザインを担当。フォント・アイコン・レイアウト・写真・イラストなどの視覚的な要素を設計し、見やすく、使いやすいサイトをデザインします。
テキストをはじめ、イラスト・画像・デザインなどのさまざまな素材を組み上げるコンテンツづくりの工程では、着手から完成まで、一般的には最低でも数週間程度かかります。
事前に誰がどの工程を担当するのかを決めて制作体制を整えておかないと、プロジェクトがスムーズに進まず、無駄な時間やコストをかけてしまいかねません。
また、採用サイトのコンテンツ作成時には、社内各部署の協力が必要になるケースも多いです。
プロジェクトの管理者や窓口となる人を立てておき、スムーズにやり取りが進められるようにしておくことも重要です。
コンテンツ作成は専門スキルを持つプロに依頼する方法も
採用サイトのコンテンツ作成では、求職者のニーズを把握したうえで、求職者の心を掴む魅力的な表現方法をイメージし、具体的な形にしていく必要があります。
この工程では、先述したようにさまざまな専門スキルが必要となり、社内ですべて対応しようとなると多大な労力や時間を要します。
また、社内の人間だけでは自社の特徴や魅力を客観的に把握するのが難しかったり、具体的な表現イメージがわかない、あるいはイメージを形にするのが困難だったりする場合もあるでしょう。
そのため、コンテンツ作成については、採用サイト制作の専門家・プロに依頼するのもおすすめです。
プロに依頼すれば、採用サイトのトレンドやニーズを踏まえ、企画からヒアリング、キャッチコピー作成、デザインなど、コンテンツ作成のあらゆる業務を任せることが可能です。
もちろん外注するとなれば相応の費用はかかりますが、そのぶん社内工数を削減して他の業務に集中できる、効果的なサイトをつくりやすいなど、大きなメリットが得られます。
コンテンツが魅力的な採用サイトの実例
ここからは、魅力的なコンテンツを公開している採用サイトの実例を紹介します。
セントケア・ホールディング株式会社(セントケア・グループ)
セントケア・ホールディング株式会社(セントケア・グループ)は1983年に創業し、グループ30社・全国600以上の拠点を展開し、訪問介護・居宅介護支援といった介護・福祉事業を手掛けている会社です。
同社の採用サイトのトップページでは、「介護で未来をちょっと明るく照らし続ける」のキャッチコピーと、やわらかなタッチのイラストで、温かみのある雰囲気を演出。
14に広がる自社の事業内容を紹介するほか、自社の目指す未来についても丁寧な言葉で説明しています。
社員の声を集めたコンテンツや、ケース別のキャリアパスを複数紹介するコンテンツもあり、入社後に、この会社でどのように成長していけるかが見えやすくなっています。
もう1点、特筆すべきコンテンツが「Q&A」です。
このページでは、介護業界への就職・勤務に不安を抱く求職者に寄り添い、さまざまな不安や疑問を解決するものになっています。
求職者のニーズにしっかりと答えながら、自社の魅力を上手に伝えているサイトといえます。
日立造船株式会社
日立造船株式会社は、1881年に創業し、機械・プラントメーカーとして、環境装置や工場設備・産業機械、発電設備などを開発・製造する会社です。
求職者が最初に目にする画面で飛び込んでくるのは、「私たちのフィールドは、地球。」という印象的なキャッチコピー。
続いて見られる「3分でわかる日立造船」コンテンツでは、理念・経営姿勢・行動規範を紹介するとともに、インフォグラフィックを用いて、歴史やグローバル拠点などの数を紹介。
世界各地のプロジェクトに関わっている、同社の事業スケールの大きさが伝わってきます。
また、「社員紹介」のコンテンツに力を入れていることも特徴といえるでしょう。
事務系・技術系問わず、さまざまな職種の社員を紹介し、入社の決め手や仕事に対するこだわり・やりがい、自社の魅力などをインタビューとして伝えています。
その他、「研修制度」「福利厚生」「求める人物像」といった、多くの求職者が気にかける要素を網羅しているほか、「ダイバーシティ」に関する情報や、オープンカンパニー・説明会などの「イベント情報」も掲載。
自社の特徴を十分に伝えたうえで、求職者が必要な情報をしっかりと集められるように工夫されています。
株式会社UACJ
株式会社UACJは、「アルミニウム板製品」で世界トップクラスの生産能力を誇る、アルミニウム圧延メーカーです。
同社の採用サイトでは、求職者に向けて、自社の事業内容と取り扱う製品を丁寧に説明していることが特徴的です。
たとえば「UACJを知る」コンテンツでは、「いつできたの?」「何の会社?」「業界でのポジションは?」「今後の戦略は?」など、自社の情報をわかりやすく伝えるページを設置。
同社が取り扱う「アルミ」の特徴や魅力を伝える特設ページもつくるなど、事業内容についての理解が深まる、読み応えのあるコンテンツとなっています。
とくにBtoBビジネスを展開する企業や、学生・求職者にとってあまり馴染みのない業界に属する企業の参考になるであろうサイトです。
ソウルドアウト株式会社
ソウルドアウト株式会社は、デジタルマーケティングやDXなどを活用し、日本全国の中小・ベンチャー企業の成長を支援する会社です。
同社のサイトでは、社会の難題に挑み続ける自社の姿勢を一貫して伝えています。
やさしい口調で語りかけるというよりも、チャレンジできる仲間になるために、求職者の覚悟を問うようなメッセージが印象的。
日々さまざまな難題に立ち向かう社員のインタビューも通して、自社の理念・価値観に共感する人材を求めていることが伝わってきます。
さらに、働く環境や、社員がステップアップするためのサポート制度を紹介しながら、前向きにチャレンジできる環境があることを存分に伝えています。
アットホーム株式会社
アットホーム株式会社は、1967年に創業し、不動産情報メディアの運営や不動産業務ソリューションなどを展開する会社です。
同社の新卒採用サイトは、初めて就職活動をする学生に向けて、事業内容や働く人の姿、社風などを詳しく紹介するコンテンツが充実しています。
事業内容は、業界を取り巻く課題を伝えたうえで、それに対する自社の具体的な取り組みや強み、目指す未来などを具体的に紹介。
営業やサービス開発、IT系専門職などの各職種については、それぞれの役割や日常業務を丁寧に説明することで、サイトを訪れた学生が「入社後にどんな仕事をするのか?」というイメージを膨らませやすいコンテンツとなっています。
また、社員インタビューや社員の座談会、キャリアモデルや研修・評価制度、ワークスタイルなど、企業の文化・社風を実感できるコンテンツも盛りだくさん。
求める人物像についてもメッセージを丁寧に伝えており、企業の想いが伝わりやすいサイトになっているといえるでしょう。
株式会社アインホールディングス(アイングループ)
株式会社アインホールディングス(アイングループ)は、北海道札幌市に本社を置く、調剤薬局やドラッグストアなどの運営や、化粧品販売などを手掛けている企業です。
同社の新卒薬剤師採用サイトは、コンテンツの量・内容ともに、非常に充実していることが特徴的。
「会社紹介」「社員紹介」「職種紹介」「福利厚生」「研修・キャリアパス」「採用情報」といった必須コンテンツのほか、「アインの取り組み」ページでは、自社の強みや特徴について、事業・人・教育などのさまざまな面から伝えています。
採用情報は、ただ募集要項を載せるだけではなく、採用チームの写真付きでのメッセージなど、人の温かみ・親しみやすさを感じられるつくりになっています。
その他のコンテンツでも、求職者のニーズをしっかりと意識したうえで、自社の魅力を効果的に伝えているので、ぜひ参考にしてみてください。
株式会社椿本チエイン
株式会社椿本チエインは、大阪府大阪市にあり、世界シェアNo.1のスチールチェーンをはじめ、多種多様な機械部品などを取り扱うメーカーです。
同社の採用サイトの「3分で分かる椿本チエイン」コンテンツでは、動きのあるインフォグラフィックを取り入れて、歴史や高度な技術力、グローバルな事業展開など、自社の強みを効果的にアピールしています。
社員インタビューでは、多様な職種の社員たちがイキイキとやりがいを持って働く様子を公開。
仕事内容・やりがいのみならず、1日のスケジュールや休日の過ごし方まで紹介することで、リアルな社風や人の魅力が伝わりやすくなっています。
「採用パンフレット」のデジタル版をサイト上で公開していることも、特徴的といえるでしょう。
まとめ
採用サイトで満足のいく効果を出すためには、コンテンツの作り込みが非常に重要です。
コンテンツ作成にあたっては、まず自社の採用コンセプトやターゲットを明確にし、求める人物像を引き寄せるコンテンツを準備することがポイントです。
十分に時間をかけて、自社の特徴・魅力がよく伝わるコンテンツを検討していきましょう。
なお、コンテンツの作成には専門的な知識・スキルを要します。
社内工数を削減しつつ、求職者ニーズを満たした伝わりやすいコンテンツをつくるためには、プロに依頼するのもひとつの方法です。